サツマイモ基腐病情報交換会によせられた質問とそれに対する回答をカテゴリーごとにまとめて紹介します。
※2021年12月21日時点の情報です。内容は今後変更となる場合があります。
※サツマイモ基腐病 Q&A(令和3年度第3回版)も合わせてご確認ください。
1.基腐病の発生生態
発病しやすい生育時期はあるのでしょうか。
立枯病との違い、見分け方はあるのでしょうか。
ヒルガオ科だけに感染するということですが、雑草化した外来種のアサガオにも感染するのでしょうか。
土壌pHとの関連についての知見はありますでしょうか。(類似の病原菌によるウリ科の急性萎凋症では、土壌pHを高めることで防除効果がある)
基腐病菌は、残渣で生存すると記載されていますが、土単体では生存できない菌なのでしょうか。
2.国内での被害状況
基腐病が南九州で激増した主な理由は何でしょうか。関東での被害発生の可能性について、わかる範囲で教えていただきたいです。
南九州では、これまでに提示された対策を実施した圃場では抑えられているものの、それでも感染が拡大しているのは何故ですか。
圃場に小芋が残ってしまうことが対策を難しくしているそうですが、対策について教えてください。
徳島県の鳴門金時など砂地栽培地での発生報告はありますか。
3.農薬による防除・土壌消毒
別系統の農薬の登録が望まれます。できれば、基腐病とつる割病に対して複数の系統の農薬登録に向けた試験を開始して欲しいです.
耐性菌発生リスクを抑えるため、アミスター剤の施用は3回までとのことですが、これまでに耐性菌が発生したことがあるのでしょうか。
関東ではクロピクの畦内消毒が主流ですが、除草剤散布時に殺菌剤を混合して畦間に散布することは予防に有効でしょうか。
銅剤による基腐病予防について、実際現場では何日おきの散布が実施されているのでしょうか?また、空散の効果はどこまであるのでしょうか。
九州地方で行われているアミスター20の空散は、どのようなタイミングで実施しているのでしょうか。
予防薬ではなく治療薬についての開発・検証・登録等は進められていますでしょうか。
クロピクの効果がバスアミド、キルパーよりも効果が低い(マニュアル26p)のは、何故でしょうか。
4.耕種・生物的防除
他国には基腐病に対して完全な抵抗性の品種(系統)が存在するのでしょうか?また、抵抗性品種の育成状況について教えてください。
放線菌等、納豆菌等による菌の拮抗作用による基腐発生低減については検証等の実例ありますでしょうか。
輪作や裏作をする場合に有効な作物・体系はあるでしょうか。
国などから種苗会社あるいは小売店に消毒苗(家庭菜園用)を流通させるように指導いただくことは可能でしょうか。
マニュアル p11 の温度処理効果と蒸熱処理について教えてください。
苗床の農薬処理に比べ土壌還元消毒に有利性があるか教えてください。
苗床の土壌消毒は地温15度以上が確保できる時期に適切な水分条件下で実施(マニュアル8p)とされていますが、ピクリンとバスアミドについて教えてください。
安全な苗の確保には発生のない産地の種芋の自家増殖が必要と思われますが、種苗法改正への対応について教えてください。
5.芋の収穫・貯蔵・流通
安全な芋を出荷するためには、地際に病変が観られてから、どれくらいの期間までに収穫する必要があるのでしょうか。
貯蔵中の感染した芋から、周囲の健全芋へどの程度感染が広がるのか教えてください。コンテナを超えての感染拡大はあるのでしょうか。
サツマイモの加工販売を行っていますが、仕入れた芋に症状が認められた場合、仕入元に報告すればよいでしょうか。また、人体への害はあるのでしょうか。
生産者から店舗、店舗からお客様、での流通途中で発生した場合の保証のやり方やアドバイス、事例があれば教えてください。
6.検査技術
基腐病のDNAマーカーの研究はいかがでしょうか。
採苗圃場土壌の基腐病菌の有無の検定は可能でしょうか。
疑いのある株について、PCR法による検査を委託できるところ(公的機関または民間企業)を探しています。
7.その他
基腐れ対策による補助金等、支援対策はどのようになっているでしょうか?